奈良市美術館

【終了】第39回 市展なら

 日 時:2月17日(水)~28日(日) 10:00~17:30(入館は17:00まで)【終了】
    【休館日】2月22日(月)・24日(水)
 会 場:奈良市美術館
 作品点数:136点(入選作品)
 入場料:無料

 

 

 

 

奈良市美術展覧会「(通称)市展なら」は、美術に関する知識を広め、美術作品の創作意欲を高めることにより

文化の振興を図ることを目的として開催する公募展です。

一般の方を対象に6部門(日本画・工芸・写真・洋画・彫刻・書)の作品を募集し、今回は222点の作品が応募

されました。応募作品の中から鑑審査を得て選ばれた入選作品全136点を展示します。

また、招待作品として、過去に2回「市展賞」もしくは、「市展賞」と「市長賞」を受賞された方の作品7点も

併せて展示します。

 

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため2月27日(土)の表彰式及び2月27日(土)・28日(日)の作品解説は

中止とさせていただきます。

 なお、作品解説につきましては動画配信(YouTube)いたします。ご理解の程、よろしくお願いいたします。

<映像は、下記にございます。>

📣表彰式が中止となったため、賞状等は作品搬出日(3/3・4)にお渡しします。

 


 

⚜   第39回奈良市美術展覧会に関して-奈良市美術家協会 会長 深井 万象   ⚜

 

この度の「第39回市展なら」に入選並びに入賞されました皆さまに、まずはお祝いを申し上げます。

昨年の「第38回市展なら」の開催中に新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、

全国の小・中学校・高校・大学を始め、多くの企業も休業に追い込まれていきました。

昨年の春は、卒業式そして新しい年への入学式も取りやめる学校・企業も多くあったと聞いています。

さらに、4月以降秋口まで、学校生活も多くは自宅学習にまた、各企業も働き方改革として出社しない

形での勤務と大きく形が変わっていきました。

私の周りも各種展覧会が中止となり、「第38回市展なら」もコロナウイルス感染拡大防止のため、

表彰式が中止となりました。このような状態の中、2020年の歳を越したため、本年度の「第39回市展

なら」の開催を大変心配していましたが、作品受付の結果、全部門例年並みの出品数であり、開催側の

一人として大変喜んでいます。有難うございました。

2月3日(水)に鑑審査を各部門ごとに分かれ全部門、時間をかけて審査をさせていただきました。各部門

ごとの審査員による批評は、会場でお渡しする『入選作品目録』に掲載させていただいておりますので、

じっくりとご覧ください。

また、コロナウイルス感染拡大防止のため、会期中の作品解説は昨年と同様、中止とさせていただきま

す。申し訳ございません。そのため、本年は、各部門の先生方にご協力を得て動画での作品解説を作成

いたしました。本年度は動画での解説になりますが、ご了承ください。

入賞されました皆さまには残念ですが、本年度も表彰式は中止とさせていただきます。

来年度は、正常に展覧会が開催できることを願って私の挨拶とさせていただきます。

 

 

⚜第39回奈良市美術展覧会(市展なら)開催にあたって -奈良市長 仲川げん⚜

 

本展覧会は、皆さまから多くの期待と関心をお寄せいただきながら回を重ね、本年で39回目を迎える

ことができました。昨年当初より新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため、さまざまな催しの中止

や縮小を余儀なくされる状況が続いています。そのような中において、本展覧会が開催できますのも、

ひとえに皆さまのご理解とお力添えの賜物であると深く感謝申し上げます。

さて、今回の展覧会では222点の応募作品から136点が入選されました。展示されている入選作品は、

作者の方々の研鑽の成果と熱意が存分に込められた力作ばかりです。これらの作品をご鑑賞いただく

ことで芸術への関心をより一層深めていただけることと思いますので、皆さまのご来場をお待ちし

ております。

心の休まることが難しい状況でも、芸術は気持ちに彩りを添えてくれる力があることを実感いただける

展覧会となることを願っております。

 


📝 各部門-講評

 

【日本画】

出品点数は13点と少なく寂しい感じがしましたが、それぞれ作家の思いを表現された充実した作品群で、

良い展示になると思います。日本画の表現で重要なのは、余白の美しさに作者の思いを込めることです。

写生から下図の制作に入る頃に、選択したモチーフ・画面構成・配色・マチエール等自分の制作意図を

確かめながら、それぞれのバランスを考えて試作を繰り返しましょう。完成された作品のイメージをし

っかり持って本画に取り組みましょう。そこから豊かな表現世界が拡がってくると思います。

 

【工芸】

陶芸・木工・金工・漆工、他2種と様々な作品が出品されており変化がありました。賞のついた作品の

レベルが高く、見事に仕上げられています。また、制作に多くの時間を費やした作品が多く出品されて

いました。特にひょうたんの作品が丁寧でした。

 

【写真】

今年は、応募作品がバラエティに富んでいたと思う。全体的にプリントのサイズが大きいものが目立った。

いずれも今年の特徴として良かったと思う。賞候補作品と選外作品との差が大きかったと思う。とは言え、

残念ながら選外となった作品にも惜しいものもあったが、プリントの裏打ちが不完全なもの、額と作品が

合っていないもの、タイトルが内容と合っていない等、改善の余地があるものも沢山あった。応募される

前に今一度、色々なことに気を配っていただきたい。奈良は被写体の宝庫だが、写真表現は無限です。

来年もより沢山のご応募を楽しみにしています。

 

【洋画】

「市展なら」は、今回で39回を迎えます。この「市展なら」は、美術文化の振興とうるおいのある奈良市

をめざして開催しております。今回の作品は、それぞれの個性があふれており、穏やかな感じのものや力

強く表現されたもの、色調のよいものなどが見られました。個性あふれたお一人お一人の作品を見て、そ

れぞれの良さが感じられました。来年もそれぞれの持ち味を生かして力作を出してください。楽しみにし

ております。

 

【彫刻】

石の作品が多く出品されました。昨年より応募点数が増え喜ばしい事です。それぞれの作品に込められた

思いを出来得る限り受けとめ、鑑審査にあたりました。鑑審査はすべて投票により、厳正かつ公平に行い

ました。例年批評に述べますが、紙・ダンボール・あみぐるみ・ぬいぐるみ等、もっと多様な作品が応募

されると楽しい展示になると思います。また、具体的な形にこだわらず、自由な発想や思いを形に表現した

ものがもっとあっても良いのではと感じました。

 

【書】

コロナ渦とは言え、制作及び出品された作品は力作が多く、特に漢字作品に秀作が目立った。次回は、仮名

等の出品にも期待をいたします。

 

🏆 市展賞-各部門  受賞作品

           

【日本画】        【工芸】         【写真】           【洋画】

『南天』加道 由香里   『登龍門』菅原 尚己   『月夜の団欒』藤井 鎮雄  『繁栄の記憶』曽我 雅行

 

    

【彫刻】          【書】

『三日月』 鈴木 ひかり  『高適之詩』 中川 衣織

 

🖼各部門入選作品一覧

🟤日本画部門  🟣工芸部門  🔵写真部門

🟢洋画部門   🟡彫刻部門  ⚫書部門

 

✴🟨✴招待作品一覧

 

🎥  作品解説  🎥

総評    (2:39)  解説者=奈良市美術家協会 会長 深井 万象先生

日本画 (27 :48) 解説者=奈良市美術家協会 渡辺 章雄先生

工芸 (6:30)  解説者=奈良市美術家協会 坂本 茂作先生

写真  (9:10)    解説者=奈良市美術家協会 大西 としや先生

洋画 (13:24)   解説者=奈良市美術家協会 岡田 俊一先生

彫刻 (14:43)   解説者=奈良市美術家協会 杉村 仁先生

  (8:42)  解説者=奈良市美術家協会 山本 高邨先生

 

主催:奈良市、一般財団法人奈良市総合財団奈良市美術館

協力:奈良市美術家協会

後援:奈良新聞社、朝日新聞奈良総局、毎日新聞奈良支局、読売新聞奈良支局、産経新聞社、時事通信社奈良支局、共同通信社奈良支局、NHK奈良放送局、奈良テレビ放送、近鉄ケーブルネットワーク *順不同

 

 <皆さまにお願い>

①本展覧会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため感染予防対策を講じて開催します。発熱や咳の症状がある方は入場をご遠慮ください。

②新型コロナウイルス感染予防のため、ご来館の際は、必ずマスクを着用いただきますようお願いいたします

③状況により入場制限を行う場合があります。