奈良市美術館

妖怪POP 妖怪書家 逢香展(実習生 O・Y)

私のお薦め作品
「文字のあれこれ」「自由」


「文字のあれこれ」(2021)
紙一面、それぞれ異なるくせのある文字列が、スペースごとに敷き詰められている。
全て別の人が書いたかのようで、逢香さんの再現力に驚く。
音や語彙表現の多さだけではなく、書いた文字そのものだけでも日本語はこんなに豊かなのかと思わずにいられない。ないしは言語にかかわらず、人の手書き文字自体がこんなに豊かだったのかと思い知らされる。

「自由」(2016)
逢香さんによる「自由」を表現した掛軸。
「自」の一角目のちょん、「由」の突き出たたて棒、教科書通りといかず、のびのび好きな方向を向いている。ポップでみずみずしい掛軸のデザインも、逢香さんにとっての「自由」なのだろう。左右逆から読むスタイルも、文字通り「自由」で、見ていてわくわくさせられる。

文字のあれこれ/2021
自由/2016