奈良市美術館

<終了>第41回 市展なら

 

 


2023年2月15日㊌➨2月26日㊐

10:00-17:30(入館は17:00まで)
【休館日】2月20日㊊ ※2月24日㊎は臨時開館
【作品点数】138点(入選作品)

入場無料ー


 

 

奈良市美術展覧会「市展なら」は、美術に関する知識を広め、美術作品の創作意欲を高めることにより文化の振興を図ることを目的として開催する公募展です。
一般の方を対象に6部門(日本画・工芸・写真・洋画・彫刻・書)の作品を募集し、今回は212点の作品が応募されました。応募作品の中から鑑審査を得て選ばれた入選作品138点を展示します。
また、招待作品として、過去に2回「市展賞」もしくは、「市展賞」と「市長賞」を受賞された方の作品13点も併せて展示します。

 

 

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、作品解説は動画配信(YouTube)のみとさせていただきます。ご理解の程、よろしくお願いいたします。

 

 
第41回奈良市美術展覧会-市展なら- 開催にあたって - 奈良市長 仲川げん

 本日は「市展なら」にお越しいただき、誠にありがとうございます。
 本展覧会は、皆様の創作活動の発表の場としての大きな役割を担い続け、第41回と回を重ねることができました。いまだ新型コロナウイルス感染症の影響があるなか開催できますのも、ひとえに文化芸術活動の歩みは止めないという皆様の熱意とお力添えの賜物であると深く感謝申し上げます。
 さて、今回の展覧会では212点の応募作品から138点が入選されました。いずれも創意工夫をこらした力作ばかりですので、ご来場の皆様におかれましてはじっくりご鑑賞いただき、美術への関心をより一層深めていただければ大変嬉しく存じます。
 結びに、本展覧会の開催が本市の芸術文化の更なる発展に繋がりますことを祈念し、ご挨拶といたします。
 

 

 
第41回奈良市美術展覧会-市展なら-に関して - 奈良市美術家協会 会長 深井 万象

 はじめに、この度の「市展なら」に入選及び入賞されました皆様に心よりお祝い申し上げます。
 少しは落ち着いてきたかと思いますが、コロナ禍の難しい情況の中でも意欲的に本展へ多数作品をご応募いただき、私ども奈良市美術家協会の審査員も大変喜んでおります。
  作品制作において熱のこもった練度が窺えまた、実力ともにレベルの高い作品が多く見受けられました。皆様の更なるご精進を期待しています。
 本展覧会は、質量ともに見応えのある入選作品を展覧しております。多くの皆様のご来館を心よりお待ち申し上げます。
 

 


 

 
各部門講評
 

 

日本画

<鑑審査員> 髙田 操子、渡辺 章雄、岡川 孔

 風景画、人物画、花鳥画など意欲的に制作された作品が並んでいます。花と鳥を主としたモチーフになった作品に秀作がありました。日本画の制作は、それぞれのテーマに選んだモチーフをどう構成するかが重要ですが、その基本になる写生の取り組み方が特に大切です。写生が不充分ですとイメージされたテーマと合わなくなり作品の完成度が低くなってしまいます。花や鳥や人物に動きが無くなり季節を感じられなくなります。テーマや画面構成に興味深い作品がありますが、やはり大切なのは写生です。自分の感性を制作したいテーマ、モチーフに生かして意欲的に制作してください。

 

 

洋画

<鑑審査員> 鮎川 功、岡田 俊一、岡﨑 浩

 自分が表現したいと思う方向がはっきりあり、また描き込んだ作品が多く見られました。自分が表現したい世界が現れるよう絵と対話しながら進めることが大事だと思います。写実を目指す作品の中に、もう少し観察が必要と思われる作品が目につきました。自然に存在する色彩はもっと幅が広いです。出品された作品は、一点一点それぞれに大変な努力の跡を感じました。

 

 

彫刻

<鑑審査員> 石増 敏枝、鎌田 仁、杉村 仁

 作品の数が少し少なく感じますが、熱量は昨年以上で充実した展示となりました。賞審査はすべて投票により厳正公平に行いました。

 

 

工芸

<鑑審査員> 豊住 和廣、新倉 晴比古

 全体に出展数が少なくなっています。例年の陶器等の焼物が特に少なく、工芸展示として寂しく思いました。選外作品については、工芸作品の解釈として難しい判断になりますが、伝統を踏まえた技術や創作的な作品であれば良かったと思う作品が多かったように思います。金属工芸やガラス工芸としては、創意工夫が見られた作品を入選としました。

 

 

<鑑審査員> 山本 高邨、喜多 芳邑、深井 万象

 いまだコロナがおさまらない状況が続きます。全体としては漢字を中心に、充実した作品が集まった展覧ができました。ただ仮名、篆刻、調和体の作品への取り組みが、今後望まれます。

 

 

写真

<鑑審査員> 久保田 秀典、大西 としや、𠮷川 直哉

 入選・入賞された皆様受賞おめでとうございます。写真表現はますます多様化していますが、応募作品は大きく二つに分かれるように感じました。公募展でよく拝見するような『風景、自然、祭』などを撮ったものと、『新しい表現に挑んだ』ものです。偶然にも市展賞は前者で市長賞は後者です。前者は今までの作品をどう超えるかが鍵ですが、後者は自由な表現への挑戦です。でも技術は両方とも不可欠です。応募作品の中には、撮影、画像処理、プリントの点で惜しいものもありました。もうひとつ重要なのは題名です。審査では題名も参考にします。題名は作品を説明する最小単位の言葉で、適した言葉を探すのは難しいですが、例えば周囲の方に題名と作品の感想を聞くと参考になるでしょう。「市展なら」の魅力の一つは、自分の作品が美術館で展示されることです。ぜひ来年もご応募いただけましたら幸いです。

 



市展賞受賞作品ー

 

-日本画部門-
「秋の日」
喜夛仲 伸子

-洋画部門-
「晩秋・フィナーレ」
辻 登代子

-彫刻部門-
「野球少年 えがく景色は」
保手浜 道子

 

-工芸部門-
「肴が似あう(盛り盆 とり皿揃え)」
安藤 敏文

-書部門-
「春望(杜甫の詩)」
川久保 久美

-写真部門-
「鬼追式」
八木 進



-各部門入選作品一覧-

 

 

 



「第41回 市展なら」のチラシをダウンロードしていただけます

市展賞

市長賞

市議会議長賞

市教育長賞

市美術家協会賞

 


※新型コロナウイルス感染拡大状況により入場制限または、展覧会を中止する場合があります。

【お願い】
・ご来館の際は検温・手指の消毒・マスクの着用をお願いいたします。
・37.5度以上の発熱や体調のすぐれない方は、ご来館をお控えください。
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【問合せ先】奈良市美術館 0742-30-1510